本文へ移動

ブログ

短冊に書く願い事は…

2018-07-07
こんにちは。台風7号が通り過ぎてほっとしたのもつかの間、ここ数日は大雨で、日本各所で災害情報が出るような大荒れの天気となってしまいました。皆様のところは大丈夫でしょうか。
 
本日は七夕です。七夕と言えば、笹に飾った短冊。今回は七夕の短冊のちょっとしたトリビアを調べてみました。
 
七夕の風習が日本に広まった当初は、短冊を飾る風習は無く五色の糸を飾っていました。糸を飾ることは元々七夕に「裁縫の上達を願うお祭り」という側面があったためです。織姫は機織りの名手で、人々はその織姫にあやかり布を織りあげる技術や裁縫の上達を願っていました。その後、糸は布に変わり、江戸時代より紙の短冊を飾るようになっていきました。七夕は元々貴族の行事であり、和歌の披露も兼ねて、笹には木の葉に和歌を書いて吊るす風習がありました。墨と筆で和歌を書くことで、書道の上達を願うことも目的となっていきました。これらのことが合わさって、紙の短冊に変わっていく中で、短冊に願い事がかかれるようになっていきました。
 
短冊に使われる色は五色となっています。青・赤・黄・白・黒の五色の短冊が正式な色なのです。
これは五行説が元となっています。五行説では青色は木行、赤色は火行、黄色は土行、白色は金行、黒色は水行を指します。木行は青ですが、昔は緑色も青と言っていたので緑で代用することもあります。また、黒色は祝い事向きではない色との考えや、紫色が高貴な者のみが使える色という考えもあり、短冊の黒色は紫色へ代替されました。
五色は五行説が元となっているので、それぞれの色は五徳、人間が守るべき五つの徳とも対応しています。よって、短冊に願いごとを書く時は、その意味に近い色を選ぶのがよいとされています。色と五徳の対応、それぞれの色が持つ意味は以下の通り。
青=仁 徳を積む・人間力を高める。
赤=礼 父母や祖先への感謝の気持ち。
黄=信 信頼、知人・友人を大切にする。
白=義 義務や決まりを守る。
黒=智 学業の向上。
 
短冊に願い事を書くときは、ただ単に「大金持ちになりたい」ではなく、その元が「商売繁盛」なら、「お客さんを大事にし、信頼を得て商売が上手くいく」ことが元ですので、黄色の短冊に願いを書く、というようになるわけですね。由来や意味を考えて願い事を書くことで、自分自身の意識もしっかりそちらに向いて、願い事もかなう(自分自身の夢がかないやすくなる)かもしれません。
 
投稿者 古賀巌
TOPへ戻る