本文へ移動

ブログ

夏の冷えって意外と多いんです

2018-07-18
今年はスーパー猛暑とも言われている通り、本当に毎日暑いですね。
先日の豪雨の被災地でも連日猛暑となっているようで、避難生活を送られている方、復旧や復興に最前線で尽力されている皆様の体調が気になる毎日です。
 
 
自身のブログでも、前々回(6/27更新)に熱中症について書いていますので、よかったら参考になれば幸いです。
 
 
 
今回は、夏に多い相談のひとつ「冷え」について書こうと思います。
 
本来、夏は陽気が多い時期。夏に「冷え」が起こることは少なかったのですが、現代は過度のクーラー及び冷たい飲食物の摂取により、熱中症同様に上位にあがってくる相談内容でもあります。
 
人間は恒温動物であり、気温が変化しても一定の体温を保とうとする力が備わっています。
気温が高くなれば、血管を拡張し、発汗を促すことで体温を下げようと働き、
気温が低くなれば、血管を収縮させることで体温が下がるのを防ぐよう、交感神経や副交感神経といった自律神経を介した体温調節機能が働いています。
 
しかし、夏場の室内外の大きな気温差によって、この血管拡張や収縮が頻繁に繰り返されると、自律神経が疲弊して乱れることで、血行不良を起こし冷え易くなります。
 
他にも、朝食抜きやダイエットによる食事量の不足(そもそも体温を上げるために必要な材料の不足)、偏食(タンパク質や炭水化物の不足、冷たいものや生ものの過食)、夜更かし(体内時計の乱れ(体温調節機能が正常に働かない))、
運動不足ストレス過多(自律神経の乱れを引き起こしやすい)などによる原因が考えられます。
 
案外、自分は冷えとは無縁だと思っていても、人に言われて「冷え」に気づく方も多いのではないでしょうか?
 
 
冷えの主な症状としては、
手足先の冷えだけでなく、お腹やお尻を触ると冷たい腰の冷え腰痛頭痛肩こり疲労倦怠感
浮腫みやすい顔色が白いもしくは青白い下痢軟便膀胱炎になりやすいなどが挙げられ、
特に、高齢者虚弱体質の方術後・病後・出産後の体力低下者月経中の女性不規則な生活習慣の方は注意が必要です。
 
漢方薬は「冷え」に対応したものも多く、実際の症状や体質別で種類も豊富なのが特徴で、
主に婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)、帰脾湯(きひとう)、八味丸(はちみがん)、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)、冠元顆粒(かんげんかりゅう)、逍遥丸(しょうようがん)など、その他にもたくさんの漢方薬が挙げられます。
 
 
ただし、前述したとおり、「冷え」は生活や食事といった生活習慣、環境が引き金になっていることも多いため、生活のなかでちょっとした工夫をするだけでも、改善がみられることが多くあります。
 
 
以下に、その生活の工夫点(養生法)を記しておきます。
すぐに、とは言わなくても、気づいたら身体が変わっていたことに気づく方も、きっと少なくないと思います。
 
 
【冷え対策】に取り入れるなら、コレ。
 
①夜型生活→朝型生活へ:体温調節機能の正常化、朝ごはんをしっかり食べることで身体の内側からしっかりとエネルギーを生み出す
 
②冷たい飲料物のがぶ飲みは控える:クーラーの効いた部屋なら、常温以上の温かい物をゆっくり飲むのがベスト
 
③よく噛んで食べる:咀嚼により大脳に刺激を与えて、内臓脂肪の燃焼を促す(エネルギーを生み出す)
 
④上手に入浴:シャワーではなく、お風呂にゆっくりと浸かることで体を温めるだけでなく、発汗機能を高めることが出来るので、熱中症予防、体臭予防にも効果的
 
適度に体を動かす。ただしこの時期の日中の運動は適さない。涼しい時間に、無理のない程度に(気持ちいい程度に)。
 
⑥羽織ものや巻物で寒さ対策を!:首回り、足首、お腹を温める。衣服も、体を締め付けず、上半身は薄めに、下半身を厚めのものをを着用する(頭寒足熱)
 
⑦腹式呼吸や、深呼吸をこまめにやる:深い呼吸は、副交感神経を刺激して、末梢血管を拡張、体温が上がりやすくなります
 
⑧身体を温める食材(肉類(赤身)、ニラ、シナモン、生姜、唐辛子、黒豆、胡桃など)や、気(エネルギー)血を補う食材(鰻、もち米、茸類、大豆製品、黒砂糖、大棗、くこの実など)、気血を巡らす食材(香味野菜、ネギ、柑橘系、蒟蒻、ジャスミンティーなど)を食事に摂りいれるのもおすすめ。ただし、偏り過ぎないこと。適材適所を忘れずに。
 
 
 
ぜひ、お気軽に試してみてください!
そして、あくまでも頑張りすぎて、ストレスにならないよう出来ることからどうぞm(__)m
 
 
投稿者:古賀 梨紗子
 
TOPへ戻る