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インフルエンザが注意報レベルになりました

2018-01-12
先週末には各地でインフルエンザ注意報レベルを超えたそうで、いよいよインフルエンザの流行期に入ったようです。学校も冬休み期間が終わり、一気に広がりを見せる可能性があります。当薬局でもちらほらと抗インフルエンザ薬の処方箋をお持ちになる方が見えられるようになりました。
インフルエンザはインフルエンザウイルスが原因となり高熱や関節痛なども引き起こします。インフルエンザウイルスの増殖を抑え、インフルエンザ感染症の治療や予防をする薬を抗インフルエンザ薬といい、病院で処方されます。インフルエンザの疑いがあるときは早急に病院に行き、抗インフルエンザ薬をもらうといった流れは近年常識になりました。
抗インフルエンザ薬はタミフルやリレンザ、イナビルといった医薬品があります。インフルエンザウイルスは細胞内へ侵入後、ウイルスが大量に作られ細胞外へ放出される過程を繰り返し増殖しますが、これら抗インフルエンザ薬はインフルエンザウイルスに感染した細胞からウイルスが放出されるのを阻害しウイルスの増殖を防ぐ作用を持っています。
抗インフルエンザ薬はウイルスを殺すのではありません。あくまでウイルスの増殖を食い止める薬になります。インフルエンザウイルスは猛烈な勢いで増え続けて、症状が出てから2~3日後(48~72時間後)には最も数が多くなります。そのため、罹患後48時間を超え、ウイルスが増え切った状況で服用してもあまり意味がないのです。
インフルエンザには重症化しやすいハイリスク患者層があります。誤解のないように言いますが、抗インフルエンザ薬は服用すること、予防接種を受けることで、インフルエンザの感染や重症化を防ぐ可能性は高まります。
忘れてはいけないのは、ウイルスを撃退、殲滅するのは自分自身の身体のもつ免疫の力であるということです。「ワクチン打ったから大丈夫」「抗インフルエンザ薬を飲んだから治るだろう」ではなくて、身体の中の細胞がそのウイルスを撃滅する力を最大限発揮できるように、十分な睡眠や正しい食事で後方支援をして戦況を整えてあげることが、早く症状を治めるためには必要です。敵(ウイルス)の侵入を抑えること、身体を守る兵士たち(免疫細胞)を万全の状況に整えておくことが予防であり、敵に勝つための戦略です。
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