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インフルエンザの基本的な予防 免疫の働き

2018-01-16
年始も2週間を過ぎ、慌ただしい日々も少し落ち着いてきたでしょうか。学生さんは受験シーズンも本格化し、追い込みに追われているかもしれませんが、受験当日に体調を崩さないよう、体調管理についても気を配っているかと思います。インフルエンザの予防では予防接種やマスクの着用が優先されがちですが、普段から闘う兵士の質や対抗するための武器(抗体)を速やかに作る能力を高めておくことです。その為には疲れを残さない、睡眠をしっかりとるという基本的なメンテナンスを忘れてはいけません。
身体の中で増えたウイルスに対処するのは我々の身体が持つ免疫です。我々の体は主に自然免疫と獲得免疫の2つの免疫の働きによって、インフルエンザウイルスなどの外部の敵から守られています。自然免疫とは、体内にあるマクロファージや好中球などの免疫細胞が体内に侵入してきた菌やウイルスなどの外敵を食べて消化することです。一方、獲得免疫とは「抗体」を使う免疫反応のことです。マクロファージがインフルエンザウイルスを食べると、ウイルスの情報がT細胞、そしてB細胞へと伝えられ、B細胞は食べられたインフルエンザウイルスに適した武器、抗体を作り出すようになります。侵入者を分析し、撃退するのに適した武器を開発し戦線に投入するといったイメージです。抗体を使えば、以前に感染したインフルエンザウイルスは撃退することになります。自然免疫が素手での白兵戦とすると獲得免疫は武器を使って後顧の憂いなく敵を打ち破る殲滅戦というところでしょうか。
疲労がたまっている方、睡眠不足の方は身体を守る衛兵も疲労しその働きを十分に発揮できず、免疫の力が落ちており、それだけでインフルエンザウイルスへの抵抗力が下がっています。兵士の疲労や士気に気を配らなければ良い司令官とは言えません。身体の疲れ、救援要請には敏感になるべきです。
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