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五行の色体表の見方

2018-03-03
五行の色体表というものをご存知でしょうか。
中医学では五行説という自然哲学の思想を用います。万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなるという説であり、これらは互いに影響を与え合い、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考えです。
色体表とは、方角・色など、あらゆる物の性質に五行を配当し表としたものです。配当されたものはそれぞれ五●という呼び方をされます。例として、臓器を五行に当てはめると五臓=肝・心・脾・肺・腎となります。
 
中医学において五悪というものがあります。悪という字からわかるように、これは各臓腑に対しそれぞれが嫌う気候・自然環境のこと。心は暑を悪(にく)み、肺は寒を悪み、肝は風を悪み、脾は湿を悪み、腎は燥を悪むとあります。春は風が吹く事が多く、肝の機能が低下しやすく、その肝が弱っている人は風の悪影響を受けやすい、という事です。気候・性質の悪影響を受けすぎると体が病気になることがあります。その原因を「邪」といい、「風邪」「暑邪」「湿邪」「燥邪」「寒邪」と呼ばれます。健康を保持するためには、気候の変化に順応することが大切です。逆らえば風、寒、暑、湿、燥が五臓に悪影響を及ぼし病変の原因となるということになります。
 
前回の記事で春は木(肝)に属するという話がありました。五行の色体表では春は木の属性、ここには「風」と「肝」が当てはまるので、春の養生では風(邪)の影響を抑え、肝を養うことが大切ということになるのです。
 
色体表を眺めていると、健康を保持するために“今”何が大事なのかが見えてきます。(写真は色体表の一部)
 
投稿者:古賀巌
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