本文へ移動

ブログ

RSS(別ウィンドウで開きます) 

スイカ好き集まれ!

2018-07-25
記録的な暑さが続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
 
 
スーパーの店頭では色んな種類の西瓜が並び、思わず手が伸びそうになる毎日。
 
この「暑いときに西瓜が食べたくなる」心理、人間の本能ともいうべきなのか、養生的には夏にモッテコイな食べ物であることはご存知でしょうか?
 
 
 
西瓜の果肉は、水分が90%ほどを占めますが、果汁には糖質のほかに、
アルギニンやシトルリンといったアミノ酸、リコピンやカロテンなどの色素が含まれます。
 
シトルリンは西瓜の果汁から見つかったアミノ酸の一種でもあり、抗酸化作用や血管拡張作用などにも関与していると考えられています。
 
 
中医学的には西瓜(せいか・すいか)果実の果肉部分を指し、
 
解暑・止渇・利水消腫により身体の余分な熱を利尿により除き、口の渇きを軽減、
暑気あたりや暑さによるイライラを鎮めてくれます。
その効果は「天然の白虎湯(びゃっことう)」とも言われるほど。
 
 
白虎湯とは、漢方処方のひとつで「大熱・大汗・大渇・脈洪大」の4大症状つまり、
高熱、ほてり、倦怠感とともに汗が出て、口の渇きが強く、冷たいものを欲する場合に使われます。
 
つまり、夏の「暑邪」に傷られやすい今の時期には、西瓜は身体の熱を冷まし、
熱中症や夏バテを防ぐのにおすすめです。ただし、身体が冷えている人には、あまり向きません。
食べ過ぎにはどうぞお気を付け下さい!
 
 
 
このほか、西瓜の皮は西瓜皮(せいかひ)、西瓜翠衣(せいかすいい)と呼ばれ、
果実以上の利尿作用をもち、浮腫みや膀胱炎を和らげてくれます。浅漬けやピクルスにすると美味しいですよ!
 
また、西瓜の種にも身体の熱を冷ましてくれる力があり、腸を潤し便通の改善などにも良いと言われています。
 
 
実も皮も種も楽しみながら美味しく食べられる西瓜は、暑い時期の強い味方!!
どうぞ決してお身体に無理をせず、健やかに毎日をお過ごしください。
 
投稿者:古賀

夏の冷えって意外と多いんです

2018-07-18
今年はスーパー猛暑とも言われている通り、本当に毎日暑いですね。
先日の豪雨の被災地でも連日猛暑となっているようで、避難生活を送られている方、復旧や復興に最前線で尽力されている皆様の体調が気になる毎日です。
 
 
自身のブログでも、前々回(6/27更新)に熱中症について書いていますので、よかったら参考になれば幸いです。
 
 
 
今回は、夏に多い相談のひとつ「冷え」について書こうと思います。
 
本来、夏は陽気が多い時期。夏に「冷え」が起こることは少なかったのですが、現代は過度のクーラー及び冷たい飲食物の摂取により、熱中症同様に上位にあがってくる相談内容でもあります。
 
人間は恒温動物であり、気温が変化しても一定の体温を保とうとする力が備わっています。
気温が高くなれば、血管を拡張し、発汗を促すことで体温を下げようと働き、
気温が低くなれば、血管を収縮させることで体温が下がるのを防ぐよう、交感神経や副交感神経といった自律神経を介した体温調節機能が働いています。
 
しかし、夏場の室内外の大きな気温差によって、この血管拡張や収縮が頻繁に繰り返されると、自律神経が疲弊して乱れることで、血行不良を起こし冷え易くなります。
 
他にも、朝食抜きやダイエットによる食事量の不足(そもそも体温を上げるために必要な材料の不足)、偏食(タンパク質や炭水化物の不足、冷たいものや生ものの過食)、夜更かし(体内時計の乱れ(体温調節機能が正常に働かない))、
運動不足ストレス過多(自律神経の乱れを引き起こしやすい)などによる原因が考えられます。
 
案外、自分は冷えとは無縁だと思っていても、人に言われて「冷え」に気づく方も多いのではないでしょうか?
 
 
冷えの主な症状としては、
手足先の冷えだけでなく、お腹やお尻を触ると冷たい腰の冷え腰痛頭痛肩こり疲労倦怠感
浮腫みやすい顔色が白いもしくは青白い下痢軟便膀胱炎になりやすいなどが挙げられ、
特に、高齢者虚弱体質の方術後・病後・出産後の体力低下者月経中の女性不規則な生活習慣の方は注意が必要です。
 
漢方薬は「冷え」に対応したものも多く、実際の症状や体質別で種類も豊富なのが特徴で、
主に婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)、帰脾湯(きひとう)、八味丸(はちみがん)、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)、冠元顆粒(かんげんかりゅう)、逍遥丸(しょうようがん)など、その他にもたくさんの漢方薬が挙げられます。
 
 
ただし、前述したとおり、「冷え」は生活や食事といった生活習慣、環境が引き金になっていることも多いため、生活のなかでちょっとした工夫をするだけでも、改善がみられることが多くあります。
 
 
以下に、その生活の工夫点(養生法)を記しておきます。
すぐに、とは言わなくても、気づいたら身体が変わっていたことに気づく方も、きっと少なくないと思います。
 
 
【冷え対策】に取り入れるなら、コレ。
 
①夜型生活→朝型生活へ:体温調節機能の正常化、朝ごはんをしっかり食べることで身体の内側からしっかりとエネルギーを生み出す
 
②冷たい飲料物のがぶ飲みは控える:クーラーの効いた部屋なら、常温以上の温かい物をゆっくり飲むのがベスト
 
③よく噛んで食べる:咀嚼により大脳に刺激を与えて、内臓脂肪の燃焼を促す(エネルギーを生み出す)
 
④上手に入浴:シャワーではなく、お風呂にゆっくりと浸かることで体を温めるだけでなく、発汗機能を高めることが出来るので、熱中症予防、体臭予防にも効果的
 
適度に体を動かす。ただしこの時期の日中の運動は適さない。涼しい時間に、無理のない程度に(気持ちいい程度に)。
 
⑥羽織ものや巻物で寒さ対策を!:首回り、足首、お腹を温める。衣服も、体を締め付けず、上半身は薄めに、下半身を厚めのものをを着用する(頭寒足熱)
 
⑦腹式呼吸や、深呼吸をこまめにやる:深い呼吸は、副交感神経を刺激して、末梢血管を拡張、体温が上がりやすくなります
 
⑧身体を温める食材(肉類(赤身)、ニラ、シナモン、生姜、唐辛子、黒豆、胡桃など)や、気(エネルギー)血を補う食材(鰻、もち米、茸類、大豆製品、黒砂糖、大棗、くこの実など)、気血を巡らす食材(香味野菜、ネギ、柑橘系、蒟蒻、ジャスミンティーなど)を食事に摂りいれるのもおすすめ。ただし、偏り過ぎないこと。適材適所を忘れずに。
 
 
 
ぜひ、お気軽に試してみてください!
そして、あくまでも頑張りすぎて、ストレスにならないよう出来ることからどうぞm(__)m
 
 
投稿者:古賀 梨紗子
 

短冊に書く願い事は…

2018-07-07
こんにちは。台風7号が通り過ぎてほっとしたのもつかの間、ここ数日は大雨で、日本各所で災害情報が出るような大荒れの天気となってしまいました。皆様のところは大丈夫でしょうか。
 
本日は七夕です。七夕と言えば、笹に飾った短冊。今回は七夕の短冊のちょっとしたトリビアを調べてみました。
 
七夕の風習が日本に広まった当初は、短冊を飾る風習は無く五色の糸を飾っていました。糸を飾ることは元々七夕に「裁縫の上達を願うお祭り」という側面があったためです。織姫は機織りの名手で、人々はその織姫にあやかり布を織りあげる技術や裁縫の上達を願っていました。その後、糸は布に変わり、江戸時代より紙の短冊を飾るようになっていきました。七夕は元々貴族の行事であり、和歌の披露も兼ねて、笹には木の葉に和歌を書いて吊るす風習がありました。墨と筆で和歌を書くことで、書道の上達を願うことも目的となっていきました。これらのことが合わさって、紙の短冊に変わっていく中で、短冊に願い事がかかれるようになっていきました。
 
短冊に使われる色は五色となっています。青・赤・黄・白・黒の五色の短冊が正式な色なのです。
これは五行説が元となっています。五行説では青色は木行、赤色は火行、黄色は土行、白色は金行、黒色は水行を指します。木行は青ですが、昔は緑色も青と言っていたので緑で代用することもあります。また、黒色は祝い事向きではない色との考えや、紫色が高貴な者のみが使える色という考えもあり、短冊の黒色は紫色へ代替されました。
五色は五行説が元となっているので、それぞれの色は五徳、人間が守るべき五つの徳とも対応しています。よって、短冊に願いごとを書く時は、その意味に近い色を選ぶのがよいとされています。色と五徳の対応、それぞれの色が持つ意味は以下の通り。
青=仁 徳を積む・人間力を高める。
赤=礼 父母や祖先への感謝の気持ち。
黄=信 信頼、知人・友人を大切にする。
白=義 義務や決まりを守る。
黒=智 学業の向上。
 
短冊に願い事を書くときは、ただ単に「大金持ちになりたい」ではなく、その元が「商売繁盛」なら、「お客さんを大事にし、信頼を得て商売が上手くいく」ことが元ですので、黄色の短冊に願いを書く、というようになるわけですね。由来や意味を考えて願い事を書くことで、自分自身の意識もしっかりそちらに向いて、願い事もかなう(自分自身の夢がかないやすくなる)かもしれません。
 
投稿者 古賀巌

夏バテのはなし

2018-07-04
先日のブログでは「夏季に暑邪に傷られると、内熱が盛んとなる」というお話をしました。
 
夏の暑さにやられて身体に熱が籠る
次第に身体のエネルギーや栄養、潤いなど体に必要なすべての物質(中医学で言う気血津液(きけつしんえき)が消耗し、夏バテを起こします。
 
 
この夏バテ。
現代ではもうひとつ大きな原因が考えられます。
 
 
それが、クーラーによるもの。
 
クーラーによる熱冷ましが“過ぎる”場合に、屋外との気温差も大きくなってしまい
体温調節を図る自律神経系が乱れ、夏バテともいえる様々な症状が引き起こされてしまうのです。
 
 
 
つまり、夏バテの原因は
 
暑さ(高温多湿)によるもの 
 
②屋内外の気温差による自律神経の乱れによるもの
 
と考えることができます。
 
 
暑さによって起こる夏バテは、胃腸が弱い方屋外就労者お疲れ気味の方高齢者に起こり易く、
症状としては睡眠が浅い、口渇、冷たいものばかり欲する、尿量減少、食欲不振、疲労倦怠感、頭がボーとするなどの症状が挙げられます。
 
 
自律神経の乱れによる夏バテは、
冷え症月経中更年期の女性普段よりストレスが強い方筋肉量が少ない方に起こり易く、
疲労倦怠感、やる気がない、浮腫み、食欲不振、肩凝りなどの症状が挙げられます。
 
 
すでに気づいた方も多いと思いますが、
原因こそ違えど、夏バテとして出てくる症状は似ている点も多いのです。
 
夏バテは罹ってしまってからの対応では、なかなか改善しにくく回復までに時間も要するため、
「未病先防」つまり、どれだけ予防をできるかが大変重要になってきます。
 
 
今年はすでに梅雨明けしている地域もあり、例年よりも長くなりそうな夏。
元気に疲れ知らずで乗り切るために、ぜひ上手に夏養生(以下参照)しながら過ごしていただければと思います!
 
 
 
【夏バテ知らず!元気に夏を過ごすために】
 
冷たいもの、生もの、刺激物は控えめに(胃腸の負担を和らげ、体力の消耗を防ぐ!)
 
朝ごはんを抜かない(朝は、元気の素である「気(エネルギー)」が作られます)
 
夜更かししない(遅く寝ても、早起きをする)
 
食事はゆっくりと、よく噛んで食べる
 
・シャワーじゃなくてお風呂に浸かる(ぬるめのお湯にゆっくり浸かれば、自律神経の調節にも役立ちます)
 
冷房や扇風機を上手に活用(設定温度を下げ過ぎない(25~28℃程度)
 
こまめな水分補給を(冷たいものを一気にがぶ飲みしない)
 
涼しい時間に散歩や軽い運動などで体を動かす
 
 
 
出来ることから、無理のない範囲で、是非やってみてください^^
 
投稿者:古賀 梨紗子

暑さに負けるな!熱中症対策!

2018-06-27

夏至も過ぎ、だんだんと高温多湿で過ごしにくい暑い日が増えてきました。皆様いかがお過ごしでしょうか?

 

中医学では、夏季は「暑邪」に気を付けるべきだといわれており、併せて、湿度の高い日本の場合は「湿邪」にも注意が必要になってきます。

 

 

 

中国最古の医学書である黄帝内経素問には

 

「夏季に夏邪に傷られると、内熱が盛んとなる」とあり、

夏の暑さにやられて熱が籠ってしまうことで、急性としては熱中症を起こしてしまったり、

無意識のうちに日に日に気・血・津液(身体のエネルギーや栄養、潤いなど体に必要なすべての物質)を消耗し夏バテを起こしたりしてしまいます。

 

 

熱中症の症状としては、主に

 

眩暈立ちくらみが起こる「熱失神」、

 

疲労倦怠感頭痛悪心嘔吐などの「熱疲労」、

 

筋肉痛手足がつる「熱痙攣」、

 

 

そして重症の場合には倒れたり、意識障害を引き起こすことがあります。

 

 

「もしかして・・」と思った時には、水分を十分に摂り、早めに脇や首を冷ましたり、十分に体を休息すること。そして、ためらわずに近くの人に助けを求めたり、救急車などを呼ぶことも大事です。

 

 

また一般的に熱中症にかかりやすい人としては

 

高齢者…身体の水分割合が少ない・加齢による身体の恒常性の低下

 

乳幼児…大人よりも新陳代謝(熱産生)が活発な反面、汗腺の発達が未熟で身体の余分な熱の発散ができない

 

虚弱体質の人…暑さによる消耗に身体が適応しにくい

 

糖尿病・腎臓病・心疾患などの持病がある方

 

長時間の屋外就労者

 

 

と、言われていますが、屋内に居る方でも熱中症には十分注意が必要です。

 

私も去年、屋内で熱中症と思われる症状に罹ってしまいましたが、

考えれば、その2、3日前から食欲があまりなく食事量も少なく、体力も落ちていたと思います。

水分摂取も十分にしていたつもりでしたが激しい頭痛、吐き気、眩暈・・・で立ち上がれなくなってしまいました。

 

まさか、自分がです。猛反省でした。。。

 

 

こうならないためにも、

 

日頃より暑さを無理に我慢しすぎてしまったり、

汗をかくのが嫌だからと水分を摂るのをむやみに抑えてしまったり、

冷たい飲物や生ものを摂り過ぎたり、

食事の不摂生(食欲がないからとむやみに食事を抜いたり)はせず、

 

また、十分な睡眠の確保(ひんやりマットや氷枕の活用)をして熱中症予防をしてくださいね!

 

これから迎える夏本番に向けて、暑さに負けない心掛けをしましょう。

 

 

 

投稿者:古賀 梨紗子

TOPへ戻る