夏も近づく八十八夜
2018-05-02
夏も近づく~八十八夜ぁ~
今日は立春から数えて八十八日目の【八十八夜】ですね。茶摘みのイメージが強いですが、「八十八」という字を組み合わせると「米」という字になることから、農業に従事する方にとっては五穀豊穣を願ったり、稲の種まきを始める日とされてきたようです。
茶葉は、乾燥させたものを「緑茶」、
発酵させたものは「紅茶」、
半発酵のものが「烏龍茶」に区別され、よく知られている番茶や煎茶や玉露などは緑茶に分類されます。
その成分は、苦味がカフェイン、渋みはカテキン類、甘みはアミノ酸の一種であるテアニンに起因しており、
苦味のもとでもあるカフェインは、覚醒や強心、胃酸分泌刺激、利尿作用があります。
渋みのものであるカテキン類は、消臭や抗菌抗ウィルス、脂肪燃焼、腸内環境の改善に働き、
昨今の特定保健用食品としても認められている高濃度の茶ポリフェノールはこのカテキン類に分類されます。
甘みのもとであるテアニンは脳のリラックスを促し、イライラを鎮め、睡眠の質をあげるとも言われています。
八十八夜前後に摘まれるお茶(新芽)にはこの、テアニンが多く含まれ、特に甘味が引き立って香りの高いお茶が味わえます。
漢方でも、生薬名を「茶葉(ちゃよう)」といって、清頭目、利尿、止瀉により頭痛や下痢などに用います。
このほか、口内炎や咽喉炎の炎症を鎮めるのを助けたり、風邪の予防としても活躍します。
日本では、鎌倉時代に栄西の「喫茶養生紀」をきっかけに、
喫茶としての風習が広まったとも言われている緑茶。
今でこそ、紅茶や珈琲が、喫茶店やカフェでの欠かせない飲み物になっていますが、
身体に様々な効果が期待できるからこそ、緑茶は昨今では海外でも大ブームになっています。
日本人の生活に昔から欠かせない緑茶を、
八十八夜の歌にのせながら、ゆっくりと味わって飲んでみられるのもいいかもしれません^^
投稿者:古賀梨紗子