枸杞子のうんちく話
日に日に朝晩が寒くなってきました。喉を傷めたり、風邪をひいたりされていないでしょうか?
風邪やインフルエンザの予防のためには、
身体を冷やさない。
うがい、手洗いの徹底。
そして、お子様から妊婦さん、ご高齢の方も安心して飲める「板藍茶(ばんらんちゃ)」があればなお心強いです!まだ、板藍茶を試したことないなぁという方はお気軽にお尋ねください。
さて早速ですが、今回のブログでは前回お話ししていた「目」にちなんで「枸杞子(くこし)」について紹介したいと思います。
枸杞子は、昨今スーパーフードとしても有名になったゴジベリーでもあり、中国最古の薬物書「神農本草経」の上品※に記載、中医学では滋補肝腎、明目、潤肺により身体の潤いを補い、慢性の咳や乾燥、目の疲れやめまいなどの目の不調に用います。
※「神農本草経」の上品については、9/5のブログに詳しく書いています。
成分的には、20種類以上のビタミン、必須アミノ酸、タンパク質、抗酸化物質に富み、
中国でも昔から「不老長寿」の代表として親しまれていたというのも頷けます。
そのまま食べても甘酸っぱくて美味しいですが、スープやサラダ、お茶に入れると見た目にも映えてとてもおすすめです。(インスタ映えにもぜひ!笑)
枸杞子はクコの果実ですが、葉は「枸杞葉(くこよう)」、根皮は「地骨皮(じこっぴ)」と言い、
枸杞葉は漢方生薬としてよりも茶剤つまりお茶として親しまれてますが、
地骨皮は清熱涼血、止血により消耗性疾患の発熱や慢性的な微熱、体力低下などに用いられます。代表的なもので言えば漢方薬「清心蓮子飲(せいしんれんしいん)」の構成生薬にも含まれます。
いずれにせよ、枸杞子は小さいながらも健康のためにはパワフルで美味しくて魅力的な果実!
薬膳の材料って手に入りにくいしな~と思う方も、聞いてびっくり。
最近では、スーパーや製菓店でも必ずと見かけ、手に入りやすくなっていてお値段もお手頃です。ぜひぜひ、まだ食べたことない方は手にとってみられてください!
美味しくって、もぐもぐ手が止まらくなります^^
投稿者:古賀梨紗子

目について
季節の変わり目に増えてくる「目」のご相談。
目は身体の中でも視覚器官としての役割を担っていますが、目が正常で働くためには良質で十分な血液を必要とし、また「目は心の鏡」という諺のとおり心身の状態も反映されます。
中医学では目に何かしら不調がある場合、
血液を貯蔵し、目への血液や栄養分の供給に関わる【肝(かん)】、肝血の元となる腎精を蓄える【腎(じん)】、精神や思惟活動に関わる【心(しん)】の状態を重要視します。
例えば、睡眠不足、過労による疲労やストレスの蓄積、PCやケータイ画面を見過ぎることで、
肝に蓄えられていた肝血が消耗されると、目に十分な血液、潤い、栄養が届かず、
目の疲れ、眼精疲労※、かすみ目、ドライアイ、視力低下などが起こりやすくなります。
また、肝血は筋肉にも十分な血液や栄養の供給にも関わるため、
瞼の痙攣、目のピントが合わない(目のピントを合わせる役目の毛様体筋の働きが十分に行えない)などの症状も出やすくなります。
※「目の疲れ」と「眼精疲労」は異なります。目の疲れは休息すれば解消しますが、休息を取っても目の疲れや不調が取れない場合「眼精疲労」が考えられます。
眼精疲労の症状を感じた場合、出来るだけ早めに眼科で検査を受けきちんとした治療を行うようにしてください。白内障や緑内障、加齢黄班変性、糖尿病網膜症などの疾患の可能性もあり、放置すると視力低下だけでなく最悪の場合は失明につながる危険もあります。
漢方薬では、生活習慣や体質などによっても異なりますが、
肝や腎を養う「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」「亀鹿仙(きろくせん)」など、血を補う「婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)」「帰脾湯(きひとう)」、ストレス発散や心身のケアに役立つ「逍遥丸(しょうようがん)」「加味帰脾湯(かみきひとう)」などを用います。
あくまで代表例なので、漢方薬を試される場合は店頭や専門の相談員にご相談をされてから飲んでいただくようにお願いいたします。
日頃のケアや養生でも、目の不調は防ぐことが出来ます。
良かったら参考にしてみてください!
【目の不調を防ぐために】
PCやケータイを見る場合、1時間に1回は目を画面から離す(遠くを眺める、目を閉じて休ませるなど)
夜更かしをしない。特に夜間は目を酷使しない(夜間は肝血を消耗しやすくなります)
目の周りやまゆ毛に沿って気持ちいいと感じる力でマッサージする(強く押し過ぎない)
適度に体を動かす(ストレッチ、ヨガ、ラジオ体操、散歩など)
入浴や寝室にアロマを取り入れる
頑張りすぎない
レバー、法蓮草、人参、胡麻、胡桃、ブルーベリー、レーズン、棗、枸杞子など「目を養う食材」もおすすめ
投稿者:古賀梨紗子

体に良い?悪い?
少しずつ朝晩の気温が落ち着き、
日によっては羽織ものが必要な日も出てきました。
ツイッターなどのSNSでは、板藍茶(ばんらんちゃ)や板藍飴(ばんらんあめ)を見かける日が増え、
店頭にもいつもお買い求めに来られる方、
初めてだけどインフルエンザや風邪予防に飲んでみます、
と言われる方がじわじわ増えています。
私たち漢方薬を扱う人間にとっては、馴染みの深い「板藍茶」。
これ、実は藍染めの原料として知られるホソバタイセイやリュウキュウアイの根「板藍根(ばんらんこん)」のエキス末でできており、中医学的には、清熱涼血・解毒によって、喉痛、発疹、風邪やインフルエンザ、帯状疱疹などの感染性疾患の予防に使われます。
そうそう。藍染というワードが出てきたので、せっかくなので藍染のうんちくを。
(はいはい、また来た!笑)
皆さんは藍染に使われる藍と、デニムの染料であるインディゴの違いってご存知ですか?
実は私、以前知らなくて調べたことがあり、これが、またへぇものなんです!
藍とインディゴ。
このふたつ、物質レベルでは限りなく近く、インディゴは藍と同じ分子構造を石炭から大量合成してできたもの。つまり、インディゴが化学合成してできるものであり、藍が植物からとれるもの。
このインディゴと同じように、ある化合物の目的を持って人為的に作り出したものは多数存在し、染料だけでなく、繊維や樹脂、農薬や医薬品などでも幅広く用いられています。
そして、人為的に作り出したものは不自然で体に悪い、自然なものだったら体に良い、という議論が起こっているのもまた事実ですが、これは一概にそうとも言えないと思います。
要は、化学合成品であれ天然であれ、目的や用途に応じた上手な付き合い方が大切で、どんなに身体にいいと言われるものでも、過ぎれば、悪い面が際立ってくることは十分に考えれます。
0か100かではなく、何事もほどほどですね!
季節の変わり目、体調を崩しやすくなっているので
皆様もどうぞ体調の変化に気を付けてお過ごしくださいm(__)m
投稿者:古賀梨紗子

棗のうんちく話
お腹が膨れて、美容効果も得られるなんて、こんな嬉しいことはないですよ^^

第1回漢方講座開催のご報告☆
先日よりご案内しておりました8月25日㈯開催、
第1回漢方講座「漢方入門と体質チェック」
無事に終えることが出来ました。
ご参加頂いた皆様、本当にありがとうございました。
当日は、糸島市内からだけでなく遠方からのお客様にもご参加いただき、皆様の漢方や養生に対する熱意をひしひしと感じる時間でした。
と、同時に、伝えるべきことは伝えられたのだろうか、わかりにくくなかっただろうか・・という不安もありましたが、ご参加いただきました皆様からは、ほんっとうに温かいご意見を沢山いただきました。
ここで、ご参加いただきました皆様の感想の一部をご紹介したと思います。
「体質別に学べ、生活の見直しが出来るので、今後のためになりました」
「気・血・津液の考え方、内容がよくわかりました」
「すごく楽しかったし、身体の中のつながりがわかりました」
「実践するのが難しそうですが、少しずつ気遣いながら過ごしてみたいです」
「また機会があれば講座に参加したいです」
・・・ありがとうございます!!!!!!
もう、もう、めちゃくちゃ感無量です。
中医学や養生、漢方薬への関心やご興味に少しでも繋がればと思っていましたが、
それ以上に皆様の熱意と、そして何よりも温かさを感じる貴重な機会になりました。本当に嬉しく思います。
また、この他にも今後の講座開催についても様々なご意見をいただきましたので、
こちらについてはまたご期待に応えられるように、全力で準備を進めていきたいと思います。
そして!!!!
第二回漢方講座の開催についても決定しています。
10月末には正式にお知らせできる予定ですので、こちらも楽しみにお待ちください^^
投稿者:古賀 梨紗子
